交通誘導警備業務検定2級とは?取得方法や難易度、合格率について解説!

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交通誘導警備業務検定2級を受けて、資格を取得したい。

しかし、どのような資格なのか、取得方法や難易度などについてご存知でしょうか。

ここでは、交通誘導警備業務検定2級について取得方法や難易度、合格率などについて詳しくまとめています。

ぜひ参考にして、一発合格を目指しましょう。

目次

交通誘導2級とはどのような資格?

交通誘導2級は正式名称を「交通誘導警備業務検定2級」といい、警備業法で定められている警備員の国家資格を指します。

その名のとおり、交通誘導に関係する資格で、実務経験がなくても取得可能です。

取得すると、警備業務に関する一定のスキルや知識を有していると証明されます。

交通誘導検定は1級と2級にわかれていますが、2級は車の多い道路や工事現場などで人や車両を誘導するスキルを持っていることを証明する資格です。

無資格でも交通誘導業務はに従事できますが、国道や高速道路、公安委員会が認めた道路で警備を行う場合、交通誘導2級の所持者を1人以上配置する必要があります。

そのため交通誘導2級を取得すると、採用の際に企業から重用され、現場責任者になれる可能性も高くなります。

交通誘導の業務を続けたい場合は、キャリアアップの一環として交通誘導2級の取得を目指すとよいでしょう。

なお、交通誘導警備業務検定は、警備業務検定のうちの1つです。

警備業務検定について詳しくは、下記の記事をご覧ください。

交通誘導2級を取得するメリット

交通警備2級を取得するメリットは次のとおりです。

  • 警備会社への転職において有利になる
  • 資格手当がある会社だと給料アップが狙える
  • キャリアアップを目指して成長できる

各メリットについて解説します。

警備会社への転職において有利になる

警備会社を目指して転職活動を行う際、資格を持っていると有利になる点が、1つ目のメリットです。

交通誘導は無資格者でもできるため、まだまだ資格を持っている人は多いとは言えません。

そのため資格を取ると、ほかの志望者との差別化が図れ、警備会社から採用されやすくなったり、重用されやすくなったりします。

転職は厳しいと言われるシニアでも、資格を持っていると転職活動を進めやすくなるでしょう。

資格手当がある会社だと給料アップが狙える

資格手当制度のある会社に就職すると、交通警備2級を持っていることで、給料アップが期待できます。

前述したように、国道などの道路で警備を行う場合、交通誘導検定2級を持っている人を1人以上配置することが定められています。

そのため、有資格者の需要が高いだけでなく、資格手当の対象にもなります。

入社後に資格を取得しても、給料アップできる可能性があります。

キャリアアップを目指して成長できる

交通誘導検定2級を取得して1年以上の実務経験を積むと、上級資格の1級の受験資格を得られます。

その他、警備員指導教育責任者や機械警備業務管理者の資格取得も有利になり、キャリアップにつながります。

交通誘導1級や2級の受験資格には、年齢制限が設けられていないため、シニアでもキャリアアップを目指せる点が大きな魅力です。

警備の専門性をより高め、警備員としてのキャリアを築きましょう。

交通誘導2級を取得する方法は?

交通誘導2級を取得する方法は、次のとおりです。

  • 登録講習機関が実施する講習を受講する
  • 公安委員会が実施する検定を直接受験する
  • 未経験者は「警備になろうとする者の講習」を受ける

それぞれについて詳しく説明します。

登録講習機関が実施する講習を受講する

公安委員会が認めた登録講習機関が行う講習を受けると、交通誘導2級を取得できます。

講習会を受けるには、まずは警備会社を通して申し込む必要があります。

学科7時限と実技講習5時限を受講し、修了考査に合格すると、資格を取得できます。

特別講習は6日間と長く、講義もみっちりあるので検定料は3万円以上かかります。

取得までに長い期間がかかる点と、高額である点が資格取得のネックに感じられるかもしれません。

修了考査の合格率は60~80%なので、10人中6人~8人が合格できるようです。

なお、検定料に関しては、所属している警備会社が負担してくれる場合もあるため、確認してみてください。

公安委員会が実施する直接検定を受験する

検定受検の申請を行い、公安委員会である警察署にて直接検定を受けて合格すると、交通誘導2級を取得できます。

直接検定は実技試験と学科試験に分かれており、両方に合格すると資格を取得できます。

申し込みは電話と書類で行いますが、検定の詳細については各都道府県にある警察署の公式ホームページで確認できます。

直接検定の合格率は20~40%と、やや低い数値です。

その理由として、試験問題が講習の修了考査よりも難しいことに加え、実技試験でも厳しく評価されるからです。

学科・実技ともに一日で終わるため拘束時間は短く、検定料も1万4,000円と安い点がメリットですが、自信がない人は講習を受ける方が確実に資格を取得できるでしょう。

未経験者は「警備員になろうとする者の講習」を受ける

警備業務の未経験者は「警備員になろうとする者の講習」を受けると、交通誘導2級を取得できます。

受験料は7万9,200円で、未経験者でも交通誘導2級を取得できるぶん、多くの講習を受ける必要があるため料金が割高です。

警備員になろうとする者の講習は、下記の日程で6日間にわたって行われます。

引用:般社団法人警備員特別講習事業センター

交通誘導2級の試験内容とは?

交通誘導検定2級の試験には、学科と実技、2種類の試験があります。

まずは学科試験の内容から見ていきましょう。

学科試験の内容

学科試験は、警備業務に関する基本的な知識が問われます。

法律や交通誘導警備業務に関する問題、車両の誘導に関する問題、事故の発生時における応急の措置に関する問題など、幅広い範囲にわたって出題されます。

試験内容は、以下のようになっています。

学科試験内容

<警備業務に関する基本的な事項>

  • 警備業務の意義と重要性
  • 交通誘導警備業務の意義と重要性
  • 警備業法第15条について など

<法令に関すること>

  • 警備業法
  • 憲法(人権についての概略的知識)
  • 刑法(正当防衛、緊急避難についての概略的知識)など

実技試験の内容

交通誘導における基本動作、警笛の使い方など、実技試験も広範囲から出題されます。

たとえば、以下のような問題です。

実技試験内容

<車両等の誘導に関すること>

  • 小旗を使用した徐行、停止、進行及び幅寄せの誘導
  • 誘導灯を使用した徐行、停止、進行及び幅寄せの誘導
  • 大旗を使用した徐行、停止、進行及び幅寄せの誘導 など

<事故が発生した場合の、応急措置に関すること>

  • 三角巾使用の止血要領
  • 負傷者の搬送要領
  • 警戒棒の基本操作要領 など

詳しくは、公式サイトをチェックしてみてください。
参照元:警視庁交通誘導警備業務検定(1級・2級)の学科試験及び実技試験の出題範囲及び配点の基準

交通誘導2級の難易度や合格率は?

講習会を受講した場合の交通誘導2級の合格率は、令和4年であれば66.6%です。

直接受検の合格率は40~60%といわれるため、講習会を受講して資格を取得した方が難易度は低いことになります。

合格する可能性を高めたい場合は講習会を受けて終了考査を受け、少しでも費用を抑えるために独学で頑張りたい場合は直接受検を選ぶとよいでしょう。

参照元:一般社団法人 警備員特別講習事業センター公式 

交通誘導2級の取得に向けた独学の方法

交通誘導2級を取得する場合、3万円以上の講習費を自腹で出せる場合や会社が負担してくれる場合は、6日間の講習会を受けて受検する方が合格しやすいです。

しかしなかには、費用を準備できなくて直接受検を選ぶ人もいることでしょう。その場合は、独学で勉強して試験に合格する必要があります。

交通誘導2級の取得に向けた独学の方法として、問題集を何度も解いたり、体を動かして覚えたりする方法が考えられます。

学科試験対策は問題集を何度も解く

学科試験に関しては、問題集を何度も解く方法がよいでしょう。

一般社団法人全国警備業協会が「交通誘導警備業務2級検定模擬試験問題集」を発行しているので、必ず最新版を買ってください。

繰り返し解き、間違えた問題は何度もチェックすることが勉強のコツ。

スキマ時間を活かすには、スマホアプリの活用がおすすめです。

実技試験対策は実際に身体を動かして覚える

実技試験に関しては、実際に身体を動かしながら勉強しましょう。

警備会社が動画サイトにアップしている交通誘導2級の実技動画を参考にするのも良い方法です。

ただ動画を眺めるのではなく、実際に動きながら観るのがポイントです。

交通誘導2級に合格したあとの申請手続きについて

交通誘導2級の考査に合格したあとは、申請手続きを行うと正式に資格を取得できます。合格証の発行は30日程度かかるので、早めに申請するとよいでしょう。

合格証明書交付申請書を提出する場合は、次のいずれかの警察署に提出します。

  • 申請者の住所地を管轄する警察署(生活安全課防犯係)
  • 所属する警備会社の営業所の住所地を管轄する警察署(生活安全課防犯係)

申請に必要な書類には、申請の際に必ず提出する書類と提出の条件が異なる書類の2タイプがあります。

申請の際に必ず提出する書類

申請の際に必ず提出する書類は次のとおりです。

  • 合格証明交付申請書
  • 履歴書
  • 身分証明書
  • 住民票の写し
  • 医師の診断書
  • 誓約書
  • 写真

各書類で押さえておくべきポイントを解説します。

合格証明交付申請書

合格証明交付申請書は、自分で記入して提出します。書式は、下記よりダウンロードできます。

警備員検定合格証明書の交付申請について|一般社団法人東京警備協会

履歴書

履歴書は市販のものやインターネットでダウンロードしたものを利用できます

身分証明書

身分証明書は本籍地で交付されているものを提出しましょう。

住民票の写し

住民票の写しも本籍地が記載されているものが必要です。外国人の場合は、国籍が記載されているものが必要です。

医師の診断書

医師の診断書は、下記より検定用の様式をダウンロードできます。

診断書|警視庁

医師に診断書を書いてもらう場合は、最寄りの心療内科や精神科を受診しましょう。すでに警備会社に勤めている場合は、会社指定の医療機関を受診するとよいでしょう。

ここで必要な診断書は、通常の健康診断書とは異なるため注意しましょう。警視庁からダウンロードした様式を使用してください。

誓約書

誓約書については、下記より警備員用の誓約書をダウンロードして記入しましょう。

誓約書|警視庁

写真

写真は次の条件を満たすものを使用しましょう。

  • 6ヵ月以内に撮影したもの
  • 裏面に氏名と撮影年月日を記入したもの
  • 無背景、無帽、正面、上三分身のもの
  • サイズは縦3cm、横2.4cmのもの

履歴書に貼る分も考え、2枚準備してください。

提出の条件が異なる書類

提出の条件が異なる書類には、「成績証明書や講習会修了証明書」と「営業所所属証明書」の2つがあります。

成績証明書や講習会修了証明書

直接受検を受けて交通誘導2級に合格した場合は、成績証明書の提出が求められます。一方で講習会を受けて修了考査や再受験に合格した場合は、講習会終了証の提出が必要です。

いずれの書類も交付日から1年以内のものに限られるので、合格したら早めに申請をしましょう。

営業所所属証明書

すでに警備会社で働いている場合は、営業所所属証明書が必要です。まだ警備会社で働いていない場合は不要です。

参照元:一般社団法人東京都警備業協会公式

交通誘導に合格するためにしっかりと勉強しよう

交通誘導警備業務検定2級は、道路や工事現場などで人や車両を誘導するスキルを持っているかどうかが問われる国家資格です。

資格を有していることで仕事の幅が広がり、会社でも重宝されます。

交通誘導は事故を防ぎ、安全を守る重要な仕事。きっとやりがいを感じられるでしょう。

弊社では、チャレンジ精神のある警備員を募集しています。気軽に問い合わせてみてください。

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