決められた年齢に達していると基本的には誰でもなれるのが、警備員の仕事です。
ただし、資格がなければ就けない職種もあります。
資格を取得することにより仕事の幅が広がり、給与も高くなるのが警備業務検定です。
この記事では、警備業務検定の種類とその内容について述べます。
また、警備業務検定によって資格を取得するメリットについても詳しく説明していますので、どうぞ最後までお読みください。
警備員になるための基本条件
警備業法で定められた警備員の条件は『18歳以上』が大前提となっています。
年齢の上限はなく元気な限りずっと続けられますから、長寿社会ではとても魅力的な仕事です。
しかし、一部の人は警備員になれません。
どんな人がなれないのか、また外国人でもなれるのか、詳しく見ていきましょう。
外国人でも働ける
日本の業界はどこも全体的に人手不足です。
そのような状況にあって、観光地などの警備はむしろ外国人の需要が高いといえます。
日本人、外国人に関わらずとても需要が多く、安定した収入を得られるのが警備業界全体の現状です。
警備員にはなれないのはどんな人?
警備業法の『欠格条件』に該当する人は警備員になれません。
具体的には禁固以上の前科がある者は、刑執行後5年間は警備の仕事につけないことが法律で決められています。
また暴力団との関係があった人や薬物中毒者、また心身に重度の障害がある場合も警備員にはなれません。
したがって、ざっくり言えば「犯罪歴がなく、暴力団にも関係なく正常な責任感と判断力のある18歳以上の人」であれば誰でもいつでも始められるのが警備員の仕事です。
警備業務検定とは?
警備業務検定とは、警備業務に関し一定以上の知識および技能を有することを公的に認定する資格です。
現場によってはこの資格を持っていなければ、警備員として就業できない場合があります。
よりレベルが高く広範囲な警備業務を望むのであれば、取得するのがおすすめです。
また、収入増も期待できます。
現場や仕事内容によって必要とされる認定内容が異なり、全部で6種類あるのが業務検定です。
また、それぞれが1級と2級に分類されます。
警備分野6種類の特徴について解説
警備業務検定は次の6種類があります。
- 施設警備業務
- 交通誘導警備業務
- 雑踏警備業務
- 貴重品運搬警備業務
- 核燃料輸送警備業務
- 空港保安警備業務
次に、それぞれの警備業務検定について説明します。
施設警備業務検定とは?
施設の破壊等による事故を防ぎ、警戒するための知識と能力があることを認定する検定です。
警備すること自体は未経験でも可能ですが、警護する施設によっては施設警備業務検定1級、または2級資格取得者を必ず配置することが義務付けられます。
そのため、警備会社では有資格者をそろえておく必要があるのです。
交通誘導警備業務検定とは?
交通誘導警備業務検定は、工事現場や車両の通行に関して危険のある場所で負傷等の事故発生を警戒し、防止する業務を実施するために必要な知識・能力を問う検定です。
雑踏警備業務検定とは?
混雑していて人の接触や転倒の危険がある場所で、事故を防ぎ、警戒するための知識と能力があることを認定する検定です。
貴重品運搬警備業務検定とは?
現金や貴金属、有価証券、美術品などを運搬する際に、事故を防ぎ、盗難を警戒するための知識や能力があることを認定する検定です。
核燃料輸送警備業務検定とは?
核燃料を運搬中に事故を防ぎ、盗難を警戒するための知識や能力があることを認定する検定です。
空港保安警備業務検定
航空機の事故や強奪の危険性がある物品の持ち込みを防止するための、知識や能力があることを認定する検定です。
資格取得者は主に空港のX線透視装置の設置されている現場に配置されます。
資格を取得する方法について
警備業務検定は1級と2級に分かれていますが、2級を取得しなければ1級の検定を受けることはできません。
また、2級の警備業務検定資格取得後、1年以上の実務経験を経て1級の検定を受けることが可能になります。
これは6つの警備業務検定取得に共通する条件です。
~交通誘導警備検定2級についてはこちらで詳しく解説しています~
2級警備業務検定資格を受験できる条件とは?
警備業務検定2級を取得できるのは年齢が18歳以上で、30時間以上の警備員新任教育を受けた者という条件があります。
2級を取得するには公安委員会が実施している試験を直接受けるか、または指定された機関の特別講習を修了するか、そのどちらかの選択が可能です。
直接検定を受験できる条件とは?
各都道府県により受験の条件は若干異なります。
東京都の場合は次の受験資格1、2の要件を満たす者が対象です。
〇受験資格その1
申請者の住所地が東京都内にある者。
もしくは、現在警備員で、所属する営業所の所在地が東京都内の者。
〇受験資格その2
1級の受験資格は2級検定合格証明書の交付を受けている者であり、当該合格証明書の交付を受けた後、t当該警備業務に従事した期間が1年以上である者。
もしくは、公安委員会が同等以上の知識及び能力を有すると認めた者。
2級の受験資格については学歴等に制限はありません。
特別講習受講の資格とは?
1級を受ける場合は、2級の合格証明書の交付を受けた後、当該警備業務に1年以上従事している者。
2級の受験には学歴等に制限はありません。
受験に必要な費用
受験に必要な費用は下記のようになっています。
直接検定 | 特別講習 | |
施設警備業務 | 16,000円 | 54,000円 |
交通誘導警備業務 | 16,000円 | 32,400円 |
雑踏警備業務 | 13,000円 | 32,400円 |
貴重品運搬警備業務 | 14,000円 | 32,400円 |
核燃料輸送警備業務 | 16,000円 | 32,400円 |
空港保安警備業務 | 16,000円 | 32,400円 |
◎尚、料金は1級、2級ともに同じです。
資格を取得するメリットとは?
近年は警備現場においてもコンプライアンスが重要視され、警備員にもよりレベルの高いスキルや知識の向上が求められています。
資格を取得することにより警備員としての価値が高まるため、積極的に取得を目指しましょう。
では、資格取得による具体的なメリットを紹介します。
資格取得によって仕事の幅が増えキャリアアップできる
警備員業務には資格取得者だけしか担当できない現場も多くあります。
したがって、資格をとることにより仕事の幅を広げることができ、地位の向上を望むことができるのです。
警備にはたくさんの資格と種類があるので、キャリアアップのチャンスが多い業界でもあります。
資格を取得することにより収入が増える
資格を取得すると担当できる現場が拡大するので、収入アップが大いに期待できます。これはとても大きなメリットです。
資格取得に対しては、特別な支援をしている警備会社が多くあります。
警備員になるにあたっては、このような制度が充実している会社をリサーチすることも大切な要素です。
まとめ
基本的には18歳になると誰でもできるのが、警備の仕事です。
多くの警備員さんが工事現場などで歩行者を誘導し「ありがとう」とか「ご苦労様」と言われ、とてもやりがいを感じています。
それが、警備の仕事です。
そして、警備業務検定によって資格を取得し、キャリアアップを可能にするのが警備業です。
資格を取得することにより、担当できる警備の範囲が拡大し、収入アップも期待できます。
弊社では現在、警備員を募集しております。
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