近年、仕事においてメールやチャット、LINEなどでのやり取りが増加傾向にあるとはいえ、電話でのやり取りがなくなったわけではありません。しかし、「電話がかかってくるとびくびくしてしまう」「電話対応がストレスに感じる」と感じている人は多いでしょう。
ここでは、電話対応に苦手意識を持っている人向けに、ストレスを軽減するコツをまとめました。実際に営業として働いている方にもインタビュー。電話対応の練習方法や気を付けていることなど、きっと参考になるはずです。
仕事の電話対応にストレスを感じている人は多い?
仕事において、特に若い人は電話対応にストレスを感じているようです。
営業なのに「電話が怖い…」、若者に広がる「電話恐怖症」のリアル。電話が苦手な部下に上司はどう対応すればいいのか?(東洋経済オンライン) – Yahoo!ニュース
上記のニュースからもわかるように、「電話恐怖症」という言葉も生まれているほど。
「電話対応に苦手意識がある」と感じるZ世代の人の割合は、何と74.8%(※)。若い人の半数以上が、電話対応にストレスを感じていると考えてよいでしょう。
その理由として、スマートフォンの普及によってメールやチャットといった電話以外の連絡手段を使うケースが多くなり、電話で話す機会が減っていることが挙げられます。
しかし、多くのビジネスシーンで、電話対応は避けられない業務です。
苦手意識を少しでもなくすために、次から電話対応のストレスを軽減する方法を見ていきましょう。
※参照元:スマホライフPLUS
電話対応をストレスに感じる理由
では、なぜ電話対応がストレスになっているのでしょうか?自分に当てはまるものはないかチェックしてください。
いつ電話がかかってくるからわからない
仕事の電話は、事前にかかってくることがわかっているケース以外は急にかかってくることがほとんどです。それゆえ、「電話がかかってくるかもしれない」という不安を抱えていると、落ち着いて仕事に集中できない。いつ、どんな要件で電話がかかってくるかがわからない。
このように、自分の仕事をこなしつつ電話対応にプレッシャーを感じている人も多くいるようです。
相手が話している内容を理解しにくい
相手が何を話しているのか理解するのが難しい点も、ストレスを感じる理由でしょう。
電話を通すと、相手の名前や会社の名前などが聞きとりにくいことがあります。専門用語が使われることもあるため、自分が知らない分野だと内容を理解するのが難しいという人もいるでしょう。
とくに、その場にいない人に伝言を残す必要がある場合、正しい情報を聞き取らなければいけません。聞き取れなかった際には、相手の名前や会社名、伝言の内容などを何度も聞き直さないといけないことも。このようなやり取りも、ストレスを感じる要因となるでしょう。
うまくコミュニケーションが取れるか不安
かかってくる電話は、相手が誰であるか、どのような内容なのかわからないことが多いため、相手とうまくコミュニケーションが取れるか不安というストレスが生じます。
電話対応は、相手によって臨機応変に対応しなければいけません。たとえば、商品の問い合わせの電話であれば、在庫や納期などの情報を正確かつスムーズに伝える必要があります。
自分がきちんと応対できる内容なのかわからないということに、ストレスを感じる人も多いのではないでしょうか。
上司の評価が気になる
自分の電話対応に対する上司の評価が気になってしまうことも、電話対応にストレスを感じる理由です。
社内で電話を取って対応していると、通話内容が周囲の人に聞こえてしまう可能性もあり、それが逆にプレッシャーになってしまう。隣の席にいる上司からチェックされているかもしれないと思い、評価ばかりが気になって肝心の業務に集中できなくなるおそれもあります。
クレームに対応するのがつらい
クレーム対応は、電話対応に慣れた人でも大きなストレスを感じるもの。
電話に慣れてない人であればなおさらです。クレーム電話は電話口で強く怒鳴ってくる人も多く、その時点で委縮してしまい、どのように対応すればよいのか戸惑ってしまうかもしれません。
時には自分が原因ではないクレームで怒られることもあるため、よけいにストレスがたまってしまうことも。クレーム対応がトラウマになっている人もいるようです。
電話対応にストレスを感じないようにするには
電話対応へのストレスを軽減するには、いくつかのコツがあります。できることから少しずつ実践していきましょう。
電話対応の基本的なマナーを少しずつ身に付ける
改めて、電話対応の基本的なマナーを確認しておきましょう。以下の基本が自然とできるようになるまで、意識しながら取り組んでみてください。
- ハキハキした声で話す
- 基本的な敬語を覚えておく
- かかってきた電話は、「お電話ありがとうございます。○○会社でございます」とすぐに対応できるようにする
- 電話をかける場合は、「お世話になっております。○○会社の○○と申します」と会社名と名前を言う
- 電話を切る時は静かに、やさしく受話器を置く。相手に「ガチャ」と切る音が聞こえるのは失礼にあたるため、電話のフックスイッチ(受話器を置く部分にあるボタン式のスイッチ)をそっと指で押しながら受話器を置くのがおすすめ。
電話をかける時は台本を用意しておく
電話をかける前に、台本を準備しておくと安心できます。話す内容を事前に整理しておくことで、比較的落ち着いて対応できるでしょう。
敬語やマナーなどを守ることばかり意識しすぎて、伝えるべきことを正確に伝えられなければ本末転倒です。台本をあらかじめ用意しておくことで緊張も薄まり、ミスも少なくなりますよ。
ロールプレイングを行って練習を重ねる
電話対応のスキルは、実際に自分で話し、経験してみないことには身につきません。そのため、ほかの人に電話の相手をしてもらい、ロールプレイングを行いましょう。実践的な練習が可能になり、電話での対話に慣れていくことができます。
先輩や同僚に電話の相手をしてもらうのがおすすめです。
とにかく電話対応の経験を積み自信をつける
電話対応に慣れるには、とにかく経験すること。経験に勝るものはありません。社内で電話がかかってきたら積極的に取って、電話対応に慣れていきましょう。
最初は緊張するかもしれませんが、回数を重ねて経験を積んでいくことで、いつの間にか電話対応への苦手意識が小さくなっていき、ストレスの軽減に繋がるはずです。
電話対応を完璧にする必要はないと考える
「敬語を完璧に使わなきゃ」「失礼のないよう聞き返すことがないようにしなきゃ」と、身構えすぎている人は少なくありません。しかし、完璧に電話対応をする必要はないと考えてください。
敬語やマナーは確かに大切です。けれども、電話対応に求められるものは何でしょうか?
完璧な敬語でもなく、スムーズな会話でもありません。相手の話を正確に聞き取ったうえで、確実に相手に必要な情報を伝えることです。
電話対応で重要なことは「電話の内容」だと理解していれば、少しは肩の力を抜いて臨めそうですね。
不動産営業として働いている方にインタビュー!営業マンは実際にこうしている
ここでは、実際に不動産営業として働いている方にインタビューを行いました。電話対応のコツや経験談などを教えてくださっています。ぜひ参考にしてみてください!
インタビューに答えてくれたのは…
堀内 麻弥さん(写真入れていただけると)
建築系の仕事をされているお父様の影響で、未経験から不動産営業の道へ。
女性ならではの視点や観点を活かした丁寧な接客は、多くのお客様から支持されています。
Q1.電話対応は得意ですか?
正直苦手です…。特に、お客様とお話しするときは今でも緊張します。
Q2.不動産営業の電話対応ではどのようなことを話していますか?大まかに教えてください。
不動産屋は警戒心を持たれる方が多くいらっしゃいます。不安な気持ちを解消できるよう、可能な限りお客様に寄り添った対応を心がけております。
「家」に興味をもって問い合わせを頂くので、物件のご説明や周辺環境など、今後物件を探すうえでお客様の身になるようなことはできるだけお伝えしたいなと思いお話ししています。
Q3.電話対応について、どのように慣れていきましたか?(たとえば、台本を作った、ロールプレイングをした、など)
今でもすごく緊張してうまく話せないこともありますが、一番は経験を多く重ねることでしょうか。
スクリプトもいくつか用意したり、場面に合わせたものを作成したりしました。上司や先輩方に練習相手になっていただいたり、私が話しているのをそばで聞きアドバイスを頂いたりなど様々な方法を試しました。
イメージトレーニングもしましたが、やはり考えている通りにはいかないことが多いので、最終結論、経験を積むことだなと落ち着きました…。
Q4.これまで、電話対応で失敗したことはありますか?その際、どのように解決したのかも教えてください。
もちろんあります!
話している中で状況整理がつかめず同じことを何度も聞いたり、逆に聞きそびれてしまったり、何を話したらいいのかわからずどもってしまうなど…。
[解決策]
最低限聞きたいこと、伝えたことを書き出しました。
お客様が答えてくださったことをより深堀すると、より詳細な部分まで把握できるようになりました。
Q5.電話対応において気をつけていることはありますか?
焦らず、ゆっくりとひとつひとつを心がけています。
お客様は何を求めているのか、何を伝えたいのかを会話の中で見つけだすことがポイントかと思います。
Q6.新人の不動産営業の方に向けて、電話対応に慣れるコツやポイントがあれば教えてください。
まずは誰よりも先に受話器を取る!
そして先輩方が電話をしている時にどのような感じで話しているのか、会話を作っているのかを見て、聞いて真似をしてみるのがいいと思います!
電話対応が苦手な人は多い。できることから取り組んでいこう
メールやSNSなどで連絡を取り合うのが主流になっている今、電話対応に苦手意識を持っている人が増えています。電話で話すことにストレスを感じている人も少なくありません。
しかし、ほとんどの仕事において、電話対応は避けられない業務です。
電話業務へのストレスを軽減するには、経験を積み重ね、少しずつ慣れていく方法がいちばんよいと言われていますが、事前にロールプレイングを行ったり、台本を作ったりなどさまざまな対策がありますので、できることからひとつずつ取り組んでみましょう。
エクストでは、未経験の方でも不動産営業として活躍できるよう、教育体制がしっかりと整えられています。電話対応に苦手意識を持っている人でも、少しでもエクストが気になったらぜひ挑戦してみてください!