2022年のハロウィンに起きた、ソウル梨泰院雑踏事故。
事故をきっかけに、日本でもハロウィンの警備が注目を集めています。
多くの人が集まる場所では事故や事件のリスクが高まるので、警察だけでなく警備員の役割は重要なものになります。
警備マンこの記事ではハロウィンにおける警備員の役割から、
働くのに必要な資格やおすすめする人について幅広く解説します。
ソウル梨泰院雑踏事故とは？
ソウル梨泰院雑踏事故は、2022年のハロウィンに韓国ソウルの繁華街である梨泰院で起きた事故です。
コロナ禍の規制が3年ぶりに解除され、事故当日は多くの人で賑わいをみせていました。
現場は狭い坂道で、駅に向かう人と世界料理街へ向かう人がひしめき合っている状況でした。
警備員も手薄で誘導が不十分な中で群衆雪崩が発生し、150人以上の方が犠牲になってしまいます。
この悲惨な事故を教訓に、日本のハロウィンでも警備態勢を強化する動きが起きています。
「群衆雪崩」はなぜ起きたか
犠牲者の多くは、警備態勢の不備などが原因で発生した群衆雪崩によって亡くなりました。
人が密集した空間で雪崩のように折り重なり倒れることを群衆雪崩と言い、将棋倒しやドミノ倒しとも呼ばれています。
捜査の結果、主催者や警察・警備員などによる事前の準備や連携が不十分であったと指摘されています。
適切な警備態勢であったなら、今回の群衆雪崩は防げた可能性が高いと言われています。
事故後の影響と警備への関心の高まり
今回の事故はどこでも起こり得る問題として、世界中に影響を与えました。
渋谷のハロウィンでは1億円超えの予算をかけて警備態勢を整えるなど、対策が強化されています。
ハロウィン時の迷惑行為を防止する条例など、リスク対策のルール作りも合わせて行われました。
なぜハロウィンで警備が必要なのか
多くの人が集まるハロウィンを安全に実施するには、警備はとても重要な役割があります。
具体的な理由を説明します。
混雑、渋滞による事故のリスクを避ける
群衆雪崩などの事故を防ぐためには、人の流れをコントロールする警備員の存在が重要です。
群衆雪崩はひとたび発生すると回避するのは困難なため、予防対策が大切になります。
混雑しやすいところには特に注意を払い、その場に立ち止まらないよう声掛けをするのが警備員の役割です。
もしケガや急病で救急車を呼ぶ場合も、警備員がいればスムーズに誘導できるでしょう。
事故が起こりやすい状況を予測し連携して警備することで、混雑や渋滞による事故を防げます。
犯罪行為の予防
ハロウィンの人混みにまぎれて、暴力行為や窃盗などの犯罪行為が起こることも少なくありません。
警備員の存在自体が抑止力となり、犯罪行為によるパニックなどの二次災害も防げます。
もし警備のあいだに不審な人や物を見つけた時は、警察と連携して対応に当たっています。
警察と連携しながら、ハロウィンに集まる人々の安全を守るのも警備員の役割です。
ハロウィンの警備内容
ハロウィンの警備員は警備以外に案内や緊急時の対応など、たくさんの役割を担っています。
以下の項目で詳しく解説します。
交通誘導
交通誘導により人や車の流れをコントロールし、群衆雪崩などの事故を予防します。
他の警備員や警察と連携し、過度な密集や交通事故を防ぐのが主な業務です。
立ち止まらないように声掛けを行ったり、交差点での無理な横断をしないよう誘導したりします。
あらかじめ人が集まりやすい時間帯や予測される人数を把握し、適切な人員配置で誘導を行っています。
警備マン人や車の流れを円滑にし事故を予防することで、
集まる人々の安全を守るのが警備員の役割です。
会場での案内・誘導
会場の道案内や迷子の対応も、警備員の業務の一環です。
ハロウィンには、幅広い年齢層や場所から多くの人が訪れています。
会場に不慣れな人も多いので、警備員が会場案内の対応をすることも多々あるでしょう。
臨時で通行止めや立ち入り禁止区域になっている場合も多いので、状況に合わせて誘導を行います。
迷子を発見したら保護し、案内所や警察などに対応を依頼することもあります。
犯罪行為の監視
犯罪行為の抑止や早期発見のための巡回も、警備員の大切な業務になります。
混雑を狙った犯罪者が紛れ込んだり、羽目を外して違法行為をしたりする人がいるためです。
警備員がいることで、犯罪の抑止力になることが期待できるでしょう。
もし犯罪行為や不審物を発見したら、警察に引き渡すなどの対応を行います。
急病やケガなど緊急時の対応
イベント主催者と連携しながら、急病やケガ人が出た時の対応も行います。
警備員は周囲の様子をよく観察しておき、体調の悪そうな人がいたら声掛けをします。
救助班や救急車が現場に素早く入れるように、道を開けたり案内したりすることも大切な役割です。
ハロウィンの警備に必要な資格
警備の分類では、ハロウィンの警備は「雑踏警備」という枠組みです。
雑踏警備は現場ごとに、「雑踏警備業務検定」という国家資格の有資格者を配置する決まりがあります。
資格は必須ではありませんが、雑踏警備業務検定の資格があると優遇されるでしょう。
雑踏警備業務検定には１級と２級があり、１級はよりレベルの高い内容になっています。
２級の取得をして実務経験を積んでから、１級取得を目指すというのがメインの流れです。
ハロウィンの警備員が向いている人
ハロウィンの警備にはある程度の体力が必要ですが、その分短時間で稼げる魅力があります。
具体的に向いている人の特徴をご紹介します。
冷静に対応できる人
大勢の人が集まると混乱が生じやすいので、警備員には冷静な対処が求められます。
混雑での事故を防ぎ、万が一トラブルがあっても冷静に対処することで人々に安心感を与えられます。
ケンカや犯罪行為への対応では、警備員に感情的に絡んでくる人も中にはいるかもしれません。
怒りなどの感情をぶつけられた時こそ警備員は冷静に対応し、必要なら警察に引き渡します。
警備マン冷静な対応のできる警備員がいることで、
人々に安心感を与えられます。
体力のある人
多くの人を相手にする屋外の立ち仕事になるので、ある程度の体力は必要です。
ハロウィンの現場は音楽や多くの人々の声などで、とても騒がしくなっています。
立ち仕事に加え、誘導時の大声や身振り手振りなどで体力を使う機会も多いでしょう。
仕事内容や勤務が夜遅くまで続くことも多く、働くにはある程度の体力は求められます。
責任感のある人
任された仕事を投げ出さずに責任を持つことは、警備員として働く必須条件といえるでしょう。
警備員はルーティンワークが多いので、決められたことに取り組み続ける責任感が大切になるのです。
面倒ごとに巻き込まれたくないと不審者や物に対して見て見ぬふりをしてしまっては、自身や周りの安全が守れません。
決められたことを当たり前にこなせる責任感のある人が、警備員には向いています。
短期間での仕事を探している人
ハロウィンは季節限定のイベントなので、短期間で働きたい人に向いています。
ダブルワークで長期間働くのは無理でも、ハロウィンだけの短期間なら働ける人も多いでしょう。
警備マン夜間になると給料の高い場合も多く、
短期間でガッツリ稼ぎたい方にはぴったりです。
警備員の活躍でハロウィンを楽しい思い出にできる！
韓国のソウルで起こった事故を教訓に、日本でもハロウィンの時に警備の重要性が再認識されました。
たくさんの人が訪れるハロウィンでは、さまざまな事件や事故のリスクが高くなります。
特に群衆雪崩は起こってしまうと回避するのは難しく、誘導で人の流れをコントロールし予防することが大切です。
警備員の存在があるからこそ、安全にイベントを楽しむことができるのです。
ハロウィンの警備員は冷静で、体力があり、そして責任感の強い人が向いています。
働くのに必須ではありませんが、雑踏警備業務検定の資格を持っていると待遇面で優遇されるでしょう。
ハロウィンの時期だけの仕事なので、短期間でしっかり稼ぎたい方におすすめの仕事になります。
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