転職活動をする際に、ブランクがあると「不利になるのでは?」と不安になる人は少なくありません。しかし、伝え方のコツを掴むことで、相手に与える印象は大きく変わってきます。
この記事では、ブランクを前向きに伝えるポイントを、理由別の例文とともに紹介しています。ぜひ参考にしてください。
ブランクがあると不利になる?企業が見る3つのポイント
企業は、ブランク自体のことよりも、ブランクの間に何をしているかを重視しています。
ここでは、企業が見る3つのポイントについてまとめました。
ブランクの間、何をしていたか
採用担当者が重視するのは、まず「ブランクの間、何をしていたか」という点です。
ブランク期間、無計画に過ごしていたのか、目的があって過ごしていたのかによって採用担当者に与える印象は大きく変わってきます。そのため、「自分にとって意味のあるブランク期間だった」ということを伝えることが大切です。
働く意欲を持っているか
応募者が「働く意欲があるか」という点にも注目しています。
そのため、面接において「ブランク期間が長期化している理由は働く意欲がないわけではない」「転職活動が長引いているが、働く意欲はしっかりある」ということを理解してもらう必要があります。
生活環境・健康面は整っているか
採用担当者は、応募者が「安定して働ける状態か」を気にしています。生活環境が不安定だったり健康面に不安があったりすると、業務に影響が出る可能性があるからです。
企業は、採用した人に長く働いてほしいと考えています。生活環境が落ち着いていることや、健康面が問題なく働ける状態であることを伝えることが大切です。
面接でブランクを聞かれた時に意識したい3つのポイント
ブランクがあると、面接で理由を聞かれるのでは…と不安に感じる方は多いでしょう。
しかし、過度に心配する必要はありません。まずは、以下の3つのポイントを意識してみてください。
理由は嘘をつかず、誠実にポジティブに話す
ブランクの理由を話すときは、事実をそのまま伝えたうえで、前向きに説明することが大切です。
無理に取り繕ったり、事実と違うことを話したりすると、面接中に矛盾を指摘されたり、入社後に発覚して信頼を損ねてしまう可能性があります。
重要なのは、「その期間にどんな経験をしたのか」「どう乗り越えたのか」「今は問題なく働ける状態か」 をセットで伝えることです。ありのままを丁寧に説明する姿勢は、結果的に好印象につながります。
得られたことに目を向け、企業にどのようなメリットがあるのかを話す
面接でブランクについて話すときは、ブランク中の経験が企業にとってどんなメリットにつながるのかを合わせて伝えるのがおすすめです。
たとえば、ブランク中に資格取得の勉強をしていた場合、その資格が仕事に活かせるのであれば、十分にアピールポイントになります。
もし具体的なメリットが思いつかない場合は、ブランク期間中に起きた「内面的な変化」にも注目してみてください。自分と向き合う時間が増えたことで、「どんな仕事がしたいのか」「どんな働き方を望んでいるのか」が明確になった人も多いでしょう。
こうした気づきをしっかり言語化できれば、志望動機に説得力が増すだけでなく、企業にどのように貢献できるかも自信を持って伝えられるようになります。
今後の意欲を話す
ブランクについて説明するときは、過去や現在の話だけで終わらせず、入社後の意欲につなげることが大切です。採用担当者が知りたいのは、「この人が入社後にどう活躍してくれるのか」という点だからです。
ブランク中に得たスキルや気づきを伝えたうえで、「会社の成長に貢献したい」「将来的には管理職を目指したい」など、入社後の目標を具体的に話すと、より前向きな印象を与えられます。
理由別・ブランクを前向きに伝える例文集
ここでは、理由別・ブランクを前向きに伝える回答例を紹介します。
それぞれの状況に合わせた、具体的な例文をまとめました。ぜひ参考にしてください。
資格取得やスキルアップのためのブランク
ブランク中の資格取得やスキルアップは、企業側にとってもプラスに捉えられることが多いケースです。だからこそ、どのように学び、企業でどのように役立つのかを積極的にアピールするとよいでしょう。
回答例:
「以前から◯◯の資格に挑戦しておりましたが、仕事との両立が難しく、半年間勉強に集中していました。今は合格し、資格を取得しましたので、仕事に活かせればと思っております」
家庭の事情によるブランク
介護や育児による事情はやむを得ないことを伝えつつ、今は仕事に集中できる環境であると説明することが大切です。家族を支える経験を通じて得たスキルや強みを仕事にどう活かせるか、という点も合わせて伝えられると、前向きな印象を与えられるでしょう。
回答例:
「約1年、父の介護をしていました。その中で、ケアマネージャーなどさまざまなサービスの方と連絡を取り合い、円滑に物事を進める調整能力、問題解決能力が身についたと思っています。現在はケア体制が整いましたので、フルタイムでの仕事も可能です。これらの能力は、会社で必ず活かせると考えております」
病気・ケガの療養によるブランク
病気やケガで療養していた場合は、正直に伝えたうえで、「現在は問題なく働ける」ことをはっきりと伝えましょう。合わせて、療養期間中に得たスキルなども説明できるといいですね。
回答例:
「半年ほど、病気の治療に専念していました。現在は完治しているため、フルタイムの勤務でも問題ありません。また、療養中にはオンライン講座でプログラミングを学び、知識向上に努めました。学んだスキルを仕事に活かし、貢献できる準備は整っております」
転職活動が長引いたことによるブランク
転職活動が長引いた場合は、期間の長さを強調するのではなく、転職活動中に取り組んだスキルアップや自己分析の成果を中心に伝えることが大切です。
「企業から選ばれなかった」という印象を与える話し方は避け、前向きな行動や学びをアピールするようにしましょう。
回答例:
「早期に転職先を決めるのではなく、自分が本当にやりたいことや、価値観と合う企業をじっくり探しておりました。転職活動を通じて自分と向き合い、働くうえで大切にしたい軸が明確になったと感じています。その結果、納得できる企業に出会うことができました。転職活動の期間は、貴社で長く活躍するための準備期間だったと考えております」
特に理由がない/リフレッシュ期間によるブランク
特に理由がないブランクの場合は、「ただ休んでいた」ではなく、次の仕事に向けた準備期間として伝えることが大切です。実際に行った業界研究や自己分析など、前向きな行動を具体的に示しましょう。
ただし、自己分析を挙げる場合は、空白期間で見つけた価値観やキャリアの軸まで説明できないと説得力が弱くなり、逆効果になるため注意が必要です。
回答例:
「前職では接客業だったため、1年間にまとまった休みが取れず、退職後は心身をリフレッシュさせるために旅行に行ったり、読書をしたりと、自分のやりたかったことをして過ごしました。リフレッシュした後は、自分のキャリアを見つめ直す時間を取り、業界研究を進めました。貴社の業務内容に強く魅力を感じ、力を発揮したいと考えております」
ブランクがあっても転職はできる!成功した人の体験談
ブランクをハンデだと思わず、転職することは十分に可能です。
ここでは、ブランクを経て転職活動に成功した人の体験談をまとめました。面接対策や書類の書き方を工夫することで、転職に成功した人は多く見られます。
主婦業10年後の再チャレンジ
主婦として10年ブランクのあった女性が、パソコンスキルを活かしデスクワーク職へ転職。転職活動には複数のサービスを利用し、情報収集や事前準備も徹底的に行ったことで、短期間で再就職を成功させました。
(外部リンク)家計を支えようとブランク10年からの再就職。その後の波乱万丈の1.5年間。
1年の充電期間を前向きに説明して転職に成功
1年間まったく働いていなかった方は、面接で必ず「ブランク期間に何をしていたか」を聞かれたとのこと。この方は「自分のキャリアを見直し、次への準備期間にしていた」と説明。ネガティブではなく、自分の目標や意志を強くアピールできるよう意識すれば、理解ある企業に出会えたと語っています。
(外部リンク)転職ブランク1年何もしてない
ブランク1年後の業界チェンジも成功
メーカーのSEから1年のブランク期間を経て、外資系コンサルティングファームへ転職した方もいます。会計の勉強などを行ってはいましたが、実績として大きくアピールできる資格取得には至らず。「広い視点で自分の経験をPRする」形で面接対策を重ね、無事に希望の会社から内定を得ています。
(外部リンク)1年のブランク(退職期間)を挟んだ転職成功事例
専業主婦からフルタイムのオフィスワークへ
主婦経験を大きな武器に、家の近くのパートからフルタイムのオフィスワークへ。ブランクをマイナスに捉えず、「主婦も立派なキャリア」と気づいて自分の強みに。自身の培ってきたスキルを徹底的に見直してアピールすることで、転職活動を成功させました。
(外部リンク)35歳、専業主婦からの再出発。ブランク5年、ゼロから始めた私のリアル再就職ストーリー
正直さと前向きさが、面接官に伝わる一番の武器
ブランクは決してマイナスではなく、これまでの経験の一部として強みにも変えられます。ブランク中に何をしていたのかを誠実に伝えれば、企業からの信頼も得やすくなりますし、その期間で見つけた自分ならではの強みもアピールにつながります。
今できることから少しずつ取り組めば、必ず道は開けます。
この記事を参考にポイントを押さえて、前向きに転職活動に臨んでみてください。
エクストでは、不動産営業や警備など、さまざまな事業を展開しています。教育体制を整えているため、未経験の人でも自信を持って働ける環境です。
ブランクがある人でも、ぜひ一度ご相談ください。


