塗装のプロとして頼りにされる塗装職人になり、一流の塗装職人として成功するためにはどんなことが必要か知っていますか?
塗装工事は職人の腕によって仕上がりに大きな差がでます。
そのため、塗装工事を依頼するクライアントは経験と知識が豊富な信頼できる職人を選び、施工を依頼します。
では、クライアントから信頼を勝ち取るためにどんな経験や知識、またはスキルが必要なのでしょうか。
クライアントから頼りにされる、選ばれる塗装職人になるための方法を説明していきます。
これから塗装職人を目指す人、塗装職人としてレベルアップを目指す人はぜひ参考にしてみてください。
信頼される塗装職人の3つのポイント
塗装職人よりも塗装についての知識が乏しいクライアントや一般の方に選んでもらうには、腕のいい塗装職人としてわかりやすい判断材料が必要です。
クライアントは塗装工事を成功させるために、職人選びも慎重にすることでしょう。
そこで選んでもらうためには、これから説明する3つのポイントが重要になります。
ポイント1.一級塗装技能士の資格を取得する
資格を保有していれば、公に塗装職人としての知識や経験があると認められることになります。
一級塗装技能士は厚生労働大臣認定の国家資格で筆記試験と技能試験に合格しなければ、取得することができません。
受験するためには、学歴にもよりますが7年以上の実務経験が必要で現場での経験も重要視されています。
7年以上の実務経験がある職人が受験しても、合格率は40%程度です。
データ参照:塗装技能士【試験日】合格率や難易度
なぜ経験豊富な塗装職人の60%近くが不合格となってしまうのかというと、塗装に関しての幅広い知識が必要になるからです。
それほど難しい資格を持っている塗装職人となれば、クライアントからも選ばれる基準となるでしょう。
また、一級だけでなく二級塗装技能士、三級塗装技能士の資格もあります。
二級塗装技能士は都道府県知事が認定し、2年以上の実務経験が必要です。
三級塗装技能士は実務経験は問われず、受験することができます。
まだ塗装職人としての経験が浅い場合は、まず二級・三級塗装技能士の取得を目指しましょう。
ポイント2.施工実績を積む
施工実績が豊富な塗装職人の方が、経験と知識に優れていると判断されやすいです。
そのために、さまざまな現場で施工に携わり施工実績を積むことが必要です。
では、まだ塗装職人としての実績が少ない職人は活躍できないのかというとそうではありません。
塗装技術は日々新しい技術が生まれ、進化し続けています。
経験を積んだベテランの塗装職人であれば安泰というわけではありません。
まだ経験の少ない塗装職人も、新しい塗装技術への関心を持ち知識を身に付けていきましょう。
日々関わっている現場の施工をこなしていくだけでなく、どうしてその技術を利用するのか他に使える技術がないか考えてみることも技術の理解を深めるために必要です。
また経験を積む中で、自分が得意とする分野がわかったり、施工に携わることでこだわりのポイントが出てくるでしょう。
その後、塗装職人として活躍していくために重要な財産となる貴重な経験です。
常に学ぶ姿勢を忘れずに積極的に知識を身に付けていきましょう。
ポイント3.コミュニケーション能力がある
信頼される塗装職人になるためには、一見関係ないように思えるかもしれませんが、コミュニケーション能力は塗装職人も身に付けておきたい、重要なスキルの一つです。
塗装職人はただ黙々と施工をしていればよいわけではありません。
先述したようにクライアントは塗装工事を成功させるために、疑問に思ったことを質問したり、要望を伝えてきます。
その疑問や要望にうまく返答したり、塗装職人としての目線からのアドバイスをクライアントに伝えられなければ、頼りにされる存在にはなれません。
クライアントの疑問に寄り添い、要望をくみ取ることも一流の塗装職人に求められるスキルです。
塗装の知識が少ないクライアントに向けた説明は難しいことが多々ありますが、より丁寧な対応が必要です。
直接話すときはもちろんのこと、電話やメールでの対応にも丁寧さを心掛けましょう。
一級塗装技能士の資格は意味がないと言われるのはなぜ?
これまで資格があった方が有利だと説明をしてきました。
しかし塗装業界内の声として、一級塗装技能士の資格は意味がないという言葉を耳にすることがあります。
なぜこのような声が出てくるのでしょうか?
それは塗装工事の仕上がりには、技術の高さが一番重要視されているからです。
また、塗装工事を行うために必ず資格がないといけないと義務付けられていないので、資格取得の必要性が低くなっていることが意味がない資格と言われる原因のひとつです。
しかしこの意見は、塗装職人としての視点からの意見です。
塗装の知識がないクライアントには、一級塗装技能士の資格があることで腕のいい職人だと認識してもらえます。
公的に優秀な塗装職人と認められていれば、当然職人としての腕を信頼して依頼をもらえることでしょう。
資格以外で信頼してもらうためには?
一級塗装技能士の資格がまだない職人が、クライアントに信頼してもらう方法はないのでしょうか。
結論を言うと、資格以外にもその信頼に繋がる要素があります。
「よい塗装工事をしてくれる」と安心してもらえるためのポイントを紹介します。
建物の劣化状況を丁寧に診断する
補修をメインとする塗装工事の場合、建物の劣化状況を細部まできちんと把握することが重要です。
劣化の把握が不十分なまま工事を行うと、補修が必要な箇所に行き届かないことや必要のない補修を行うことで工事費用が高額になってしまうことがあります。
補修範囲にもよりますが、建物の外装を一周するだけや、数分程度の確認だけでは診断が不十分です。
適切な時間を確保して、診断を行いましょう。
見積りには工事の詳細を記載する
見積もりを依頼されたとき、かかる費用の総額のみの記載では適正な施工、費用なのか判断できません。
そんな混乱を招かないために金額だけでなく施工の内容もしっかりと記載しましょう。
では、どのような内容を記載すればよいのかポイントを挙げていきます。
- 使用する予定の塗料の商品名を記載する
- 塗料をどの範囲にどのくらい使用するのか記載する
塗料は性能やメーカー、グレードによって金額がことなるため、塗料名は記載しておきしょう。
また、塗料メーカーによって塗装する面積に対して何缶使用するのか規定が定められています。塗料の使用料が適正であることを証明するために、記載しましょう。
一級塗装技能士の資格取得に挑戦しよう
いかがでしたか?
一級塗装技能士でなくても、腕のいい職人はたくさんいます。
逆も然りですが、資格がある塗装職人だから100%の信頼ができるとも言い切れません。
しかし、ネットで業者を探すことが多くなっている現状を考えると有資格の職人の方が有利であることは明らかです。
依頼する業者を探すときに、一級塗装技能士が在籍していると知れば安心して依頼できると感じることでしょう。
資格が職人のレベルを比較するものではありませんが、資格取得前から取得に向けて仕事をしながら勉強するひたむきさや、仕事への姿勢、努力する姿にこそ塗装のプロとしての意識や向上心の高さが伝わります。
プロとしての意識や向上人、資格取得までの多くの困難な過程を考えるとクライアントは知識や技術に加え、塗装という仕事への情熱も感じることでしょう。
上記の理由もあり、ネットで塗装する業者を選定するときの目安として、一級塗装技能士の資格がひとつの目安となります。
依頼する業者の候補として、一級塗装技能士が在籍している業者を探します。
また、現場で活躍する塗装職人になる目的以外にもこの資格は役立ちます。
将来独立したり、自身の会社を立ち上げたいと考えているのであれば、一級塗装技能士の資格を保有しておくに越したことはありません。
社長や代表自身が一級塗装技能士であれば、さらに大きな安心感をもって信頼してもらえるでしょう。
まずは、腕のいい塗装職人として認められ信頼してもらえるために一級塗装技能士の取得を目指しましょう。
その仕事に対する積極的な姿勢が今後の塗装職人としての成長を加速させてくれるでしょう。