近年、ますます外国人の観光客や労働者が増えている日本。
警備員として働きたいけれども、英語力が身に付いている方が採用に有利なのだろうか
と思っている人もいるかもしれませんね。
ここでは、警備員にとって英語力は必要なのかを詳しく解説。また、英語を話せると役立つ警備現場についても紹介しています。
転職活動の際に、ぜひ参考にしてください。
外国人の対応ができる警備員が必要とされている背景には?
外国人の対応ができる警備員がいると、警備会社にとっても頼れる人材となるでしょう。ここでは、そういった警備員が重宝される背景をまとめました。
外国人観光客が増えている
至極シンプルな理由として、外国人観光客が増えていることにあります。
日本は世界でも有数の島国で独特の文化を築いているために観光地として人気が高く、多くの観光客が集まるのです。
外国人が魅力を感じている日本特有の文化として当てはまるのが、和食や建築物、観光名所。日本のアニメやゲームが好きだという外国人もたくさんいます。
近年では円安が進んでおり、電化製品や化粧品などを目的に、外国人が買い物をしやすくなっている点も理由として挙げられるでしょう。
警備員は基本、同じ場所に立って警備業務を行っているため、外国人から道を聞かれることもあります。また、日本のマナーや決まりごとを知らないまま歩いている外国人も珍しくありません。このような場合は、警備員の方から声かけを行い、注意する必要性があります。
外国人観光客が増えていることで、コミュニケーションを取らなければいけない場面が多くなっているのでしょう。
ビジネスがグローバル化している
ビジネスがグローバル化していることも、日本に外国人が増えている理由として挙げられます。国境を越えたビジネスが活発化しているために来日する外国人が増えており、さらに外国人が日本でビジネスを展開しているケースもあります。
このような背景から、警備員は外国人とコミュニケーションを取らなければいけない機会が多くなっていると考えられます。
英語が話せたら役立つ警備業務とは?
一口に警備業務といっても、その業務内容はさまざま。
交通警備や施設警備、雑踏警備などがありますが、警備業務のおもな目的はトラブルを未然に防ぎ、人の安全を守ることです。
ここでは、英語が話せたら役立つ警備業務についてまとめました。詳しく解説していきましょう。
空港警備
まず挙げられるのは、やはり多くの外国人が出入りする空港警備でしょう。
空港の保安や警備業務は、英語力が高い警備員にとっては最適の職場。外国人にいろいろと質問されたり、声をかけられたりすることも、ほかの警備業務よりは多いと思われます。
英語力が身に付いていると、外国人をスムーズに案内できるでしょう。
商業施設警備
商業施設警備においても、英語力が高いとおおいに役立ちます。
大型の商業施設、とくに都市部の商業施設には大勢の外国人が訪れます。施設内で、外国人が目的の店舗の場所を聞きたい時、まず目に入ってくるのは制服を着用した警備員でしょう。英語での案内は外国人にとってわかりやすいですし、精神的にも安心感を与えられます。
雑踏警備
雑踏警備とは、おもにイベント会場やその周辺などの警備を行う業務。
各地域の大規模なお祭り、スポーツイベント、サブカルイベントなど、日本には外国人が訪れるイベントがたくさんあります。そのようなイベントにおいても、警備員は会場内の案内やトイレがある場所の案内、落とし物の対応など、幅広い業務を担当します。
英語が話せれば、困っている外国人をすぐにサポートできますね。
観光地警備
浅草や銀座、関西では大阪や京都など、外国人が多く訪れる観光地でも、英語を話せる警備員がいれば外国人をスムーズに案内できます。今では、秋葉原や中野もサブカルの地として外国人の人気が高いエリア。こういったエリアでも、英語力を活かせるでしょう。
とくに、今いる場所や目的地への行き方を尋ねられるケースが多いと考えられます。英語力に加え、多少の土地勘もあると役立つかもしれません。
多種多様な警備業務の中でも英語力が役立つのは、不特定多数の人とコミュニケーションを取らなければならない警備業務と言えるでしょう。
完璧に話せる必要はない!簡単にできる外国人の対応方法
もし業務中に外国人から話しかけられても、慌てる必要はありません。
ここでは、簡単にできる外国人の対応方法を解説します。落ち着いて対応しましょう。
スマートフォンまたは地図を活用する
外国人に道を案内する際、業務中にスマホを利用することが許可されている現場であれば、スマホを使って案内する方法が有効です。スマホのマップを見せながら今いる場所を示したり、目的地までの道を案内できたりと、迅速かつ確実に教えられるでしょう。
マップのほかにも、翻訳アプリをインストールしておくと安心ですね。相手が話すことをすぐに翻訳してくれるので、相手が何を伝えたいのかを正確に理解できます。
スマホ利用が許可されていない現場では、地図を使う方法がよいでしょう。
商業施設警備の場合は、施設案内図を渡される場合もあります。施設案内図には、何階にどの店舗があるという情報が文字で記載されているだけでなく、各階ごとの地図も描かれています。
案内する際は、この案内図を相手に見せながら教えてあげましょう。たとえ英語があまり話せなくても、正確に案内することが可能です。
よく使うフレーズを覚えておく
案内する時に、よく使うフレーズを覚えておく方法も有効と言えるでしょう。
外国人に聞かれる内容は、だいたい同じようなものが多いと予想されるからです。
たとえば、
- 今、自分たちはどこにいるのか、ここはどこなのか
- この場所に行くには、どう進めばよいのか
といった内容です。
よく使われるフレーズを覚えておくとスムーズに案内できる可能性が高くなります。ひとつずつ解説していきましょう。
現在地を答える場合
- 「We are here now」(現在地はここです)
と、スマホのマップや案内図を見ながら伝えましょう。
まず現在地を相手と共有できると、その後も案内しやすくなりますね。
このフレーズは道案内をする際、最初に使用することが多いフレーズです。ぜひ頭に入れておくことをおすすめします。
目的地までの道のりを案内する場合
外国人に道を聞かれる内容でもっとも多いのが、駅やホテル、イベントが行われる会場など、特定の目的地までの行き方です。
目的地がどこにあるかによって異なりますが、
- 「Go straight」(この道をまっすぐ進んでください)
- 「Turn right」「Turn left」(右に曲がってください)(左に曲がってください)
- 「at the first corner」「at the second corner」(最初の角で)(2番目の角で)
といった「方向の指示」に関するフレーズを覚えておくと、スムーズに案内できるでしょう。
多くの英語表現を覚える必要はありません。「方向」に関わるフレーズを覚えておくことがポイントです。
施設内の店舗案内や道の案内などは、外国人だけでなく、日本人からも聞かれる頻度が高い内容です。日本人にもよく尋ねられる目的地までの道順を覚えたうえで、英語でも説明できるようにイメージトレーニングを行う。それを繰り返すことで、しっかりと案内ができるようになるでしょう。
相手の英語をもう一度話してほしい場合
ネイティブな英語はどうしても聞き取りにくいもの。
相手の英語を聞き返し、もう一度話してほしいことを伝える時は、
- 「Sorry,what was that again?」(すみません、もう一度言っていただけますか?)
- 「Could you speak more slowly?」(もう少しゆっくり話していただけますか?)
と伝えるとよいでしょう。
このフレーズを覚えておくと、外国人に話しかけられても慌てずにすみます。
単語レベルで聞き取れれば何とかなる!
フレーズをしっかり覚えたとしても、いざ外国人に話しかけられると即座に出てくるとは限りません。しかし、相手が話している内容の意味がわからなくても、単語レベルで聞き取れれば何とかなります。対応方法を解説していきましょう。
フレーズを思い出せなくてもジェスチャーだけでもOK
覚えたフレーズを思い出せなくても、ジェスチャーでも十分に伝わります。指や手で方角を示すだけでもOK。
目的地を理解できた場合、現在地から目的地が近いのであれば、そのまま目的地に連れていくのもよいでしょう。とても喜んでくれますよ。
英語で対応できる案内所に連れていく
大規模な商業施設であれば、外国人向けに多言語対応の案内所やサロンが設けられているところも多いです。観光地なら、観光センターがある場合も。
相手の話している内容がまったく聞き取れない時は、そういった案内所などに連れていくのも有効な方法です。
施設警備や観光地警備にあたる場合は、案内所や外国人向けのサロン、観光センターなどの場所を前もって確認しておくと安心できるでしょう。
まとめ
高い英語力は、空港警備や施設警備といった現場において役立つスキルとなるでしょう。
英語力に自信がなくても、スマホや地図、ジェスチャーなどを使えば、意外と何とかなるものです。
警備員は、高い英語力がなければ採用に不利になるということはまずありません。少しでも警備員の仕事に興味があれば、積極的にチャレンジしてみてください。
エクストでは、住宅街における生活道路の現場が多いため、英語力は重視しておりません。やる気やチャレンジ精神のある警備員を募集しています。ぜひ気軽にお問い合わせください!