ChatGPTと呼ばれるAIが普及するようになり、ホワイトカラーとして働く人のなかには
次のように不安を感じる人も多いのではないでしょうか。
「ホワイトカラーの仕事はなくなる?」
「どうやればAIに仕事を奪われずに済む?」
この記事ではホワイトカラーの仕事がなくなるといわれる理由を詳しく解説します。また将来性のあるスキルや働き方も紹介するので、参考にしてください。
ホワイトカラーの仕事がなくなるといわれる理由
ホワイトカラーの仕事がなくなるといわれる理由は、人工知能(AI)やロボット技術の進歩によって、自動化が進むと考えられているからです。
ルーティンワークや単純作業など、人間の代わりに機械が担える仕事が増え、ホワイトカラーの仕事が減少すると予想されています。
日本の労働人口の約 49%が人工知能で代替可能
野村総合研究所によると日本の労働者の中で、全体に占める49%が人工知能やロボットなどで仕事を代替できると言われています。
引用元:日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に~ 601 種の職業ごとに、コンピューター技術による代替確率を試算 ~|野村総合研究所
さらにChatGPTと呼ばれるAIの登場により、ホワイトカラーが従事する業務内容の自動化が加速するともいわれています。
ChatGPTの登場でホワイトカラーの仕事がなくなる日も近い?
ChatGPTの登場で、多くのホワイトカラーの仕事がなくなるといわれています。ここでは、「ChatGPTとはなにか?」「ChatGPTがホワイトカラーに与える影響」について解説します。
ChatGPTとは
ChatGPTは、OpenAIが2022年11月にリリースした対話に特化した言語モデルであり、AI技術を活用した対話型のサービスです。ChatGPTに向けて質問を投げかけると、それに対してAIが回答します。
単純な対話だけではなく、小説の執筆や企画書の作成、小論文の執筆も可能。さらにプログラミングやコード作成などにも対応できます。
ChatGPTがホワイトカラーに与える影響
日本のAIに関する第一人者のひとりである松尾豊氏は、ChatGPTの登場で、ホワイトカラーの仕事ほぼすべてに影響が出る可能性が高いと指摘しています。
たとえばコンサルティングのアシスタント業務のようなものは全てAIでカバーできるようになるようです。またマーケティングなどの業務もかなりの部分をAIが担えるようになると言われています。
その一方で、ChatGPTがホワイトカラーの仕事を完全に代替するのは難しいとする意見もあります。またホワイトカラーの仕事内容によっては、ChatGPTをうまく活用すると、さらなる生産性の向上が可能でしょう。
次に、なくなるかもしれないホワイトカラーの業務内容を紹介します。
なくなるかもしれないホワイトカラーの業務内容
なくなるかもしれないホワイトカラーの代表的な業務内容は、データ入力やマニュアル業務です。
データ入力
データ入力とは、手書きのデータやアンケートの回答などを、PCを使ってフォーマットやExcelなどの表計算ソフトに入力していき、保存をするような業務です。
このようなデータ入力の仕事は、人工知能に代替されていくかもしれません。なぜなら、データ入力のような繰り返しや定型的なタスクに関しては、AIが人間よりも高速かつ正確に作業を行うことができるからです。
最近は紙の文章や画像からデータを抽出する技術も進化しているので、今後はデータ入力の自動化がさらに進むと考えられます。
マニュアル業務
マニュアル業務とは、業務の手順や方法、注意事項、判断基準などを記載した文書があらかじめ準備されていて、それをもとに進めると目的を果たせるような業務です。
マニュアル業務内容をAIに学習させると、人間よりも正確に仕事を進められると考えられます。そのため、マニュアル業務もAIに代替されて、いずれはなくなる仕事といえるでしょう。
仕事を奪われないためにホワイトカラーに求められるスキル
仕事を奪われないためにホワイトカラーに求められるスキルは、次のとおりです。
- コミュニケーション能力
- 柔軟な対応力
- AIを使って問題を解決する能力
それぞれについて解説します。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力とは、他人との人間関係を良好に築くために必要な能力であり、相手が伝えたいことや相手の意図を理解する能力を指します。また人同士の情報共有や意思の疎通をスムーズに行うためにも欠かせない能力です。
円滑にコミュニケーションを進めるためには、相手の感情や言葉の裏にある意図を汲み取る必要があります。しかしAIは感情を持っていないため、人間とのコミュニケーションにおいて、感情やニュアンスを理解することが難しいといわれています。
AIではカバーの難しいコミュニケーション能力を備えることで、仕事を奪われないようにできる可能性があります。
柔軟な対応力
柔軟な対応力とは、変化に対して素早く適応し、問題なく応じられる能力です。AIはプログラムされたり、学習したりした範囲内でしか行動できないため新しい状況に対応することが難しいと考えられます。
またAIはルール通りの行動が得意な一方で、予測のできない出来事には対応できないことも多いです。柔軟な対応力を身に付けることで、AIでは代替できない仕事を任されるようになるため、ホワイトカラーとして職を失わずに済むでしょう。
AIを使って問題を解決する能力
AIが発展するに従い、そのAIを使いこなす能力が求められるようになると言われています。つまりAIの普及が、新しいホワイトカラーの職業を生み出す可能性があるのです。
たとえば、AIエンジニアやデータサイエンティストなどの職業は、AIの普及により新しく生み出されたホワイトカラーの職業です。AIを使って問題を解決する能力を高めると、新しい仕事に就ける可能性が広がります。
ブルーカラーはホワイトカラーよりも仕事がなくならない理由
ブルーカラーはホワイトカラーよりも仕事がなくならないと言われています。その理由は、次のとおりです。
- AIは細かい仕事が難しいから
- 新しい仕事が求められるから
それぞれについて解説します。
AIは細かい仕事が難しいから
AIは、単純な作業はできますが、細かい作業は難しいと言われています。たとえば、工事現場に荷物を運ぶ仕事について考えてみましょう。この場合、広い場所では機械による搬入が可能かもしれませんが、狭い所へは機械が入り込むことはできません。
そのため、荷物の搬出入の仕事1つにしても、すべて機械化することが難しいと考えられます。
新しい仕事が求められるから
AIで自動化して作り出した部品や商品の場合、人が検品したり、品質チェックしたりする必要があります。どんなにAIによる自動化を進めても、最終的には人がチェックする必要のある部品や商品は多いのです。
とくに商品の出来を人の感覚で判定するような仕事は、AIではなく人間が行う必要があります。
ブルーカラーの職業については、次の記事を参考にしてください。
ホワイトカラーのなかにはなくなる仕事もある
ホワイトカラーのなかでも、データ入力やマニュアル業務などの繰り返し作業や決められたルールに則って進めると目的が達成されるような仕事は、AIに仕事を奪われてなくなるかもしれません。
今後は、コミュニケーション力や柔軟な対応力を身に付け、AIではカバーできない能力を高める必要があるでしょう。
またはホワイトカラーからブルーカラーへと仕事を変えるのも1つの手段です。ブルーカラーのなかには、まだまだAIでは難しい仕事が多く存在します。
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