工事や建築現場では、さまざまな職種の人が働いています。なかには女性でもできる現場仕事があり、日給制で働いたその日のうちに報酬がもらえる場合が多い点も魅力です。
今回は現場仕事で活躍できる職種を10個紹介します。さらに向いてる人や女性でもできる仕事について解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
現場仕事とは?
現場仕事とは工事や建築現場内の業務全般を指し、たとえば次のような特徴があります。
- 体力勝負の仕事
- 機械を扱うオペレーションの仕事
- シニアや女性でもできる仕事
各特徴について詳しく解説します。
体力勝負の仕事
現場仕事は屋外作業や重労働が多いため、体力勝負といえます。たとえば鳶(とび)職や板金(ばんきん)は夏場の炎天下、冬場の凍える寒さのなかで仕事をします。
また重量物を運んだり、現場を動き回ったりして体に大きな負担がかかることもあるのです。さらにほとんどの現場仕事には納期が設定されている点も特徴です。納期が短い場合は、焦りやストレスなどの精神的な負担もかかります。
心身に負担のかかる厳しい環境下で働くため、フィジカルやメンタル面でタフな人物でないと現場仕事で働き続けることが難しいといえるでしょう。
機械を扱うオペレーションの仕事
オペレーションとは、工事や工場の現場でフォークリフトやバックホウ、クレーンなどの重機を操作する仕事です。重機を操作する人をオペレーターとも呼びます。建設や運搬作業用の大型機械を操作するスペシャリストです。
土木・建築系企業の工事現場や製造系企業の工場、倉庫などで次のような作業を担当しています。
- 土の掘削作業
- 建物の解体作業
- 整地作業
- 荷物の積み込み作業
各重機によって担当できる仕事が異なり、オペレーターになるために必要な資格もさまざまです。
シニアや女性でもできる仕事
建設現場では力のある男性ばかりが働くと思われがちですが、女性やシニアが働ける工事現場の職種もあります。
たとえば現場の警備員などは、女性やシニアが活躍している代表的な仕事です。他にも企業によっては、現場の作業要員として積極的に女性を採用する企業もあります。
次の記事ではシニアでも働ける警備員の仕事について解説しているので、どうぞご覧ください。
現場仕事で活躍できる職種10選
現場仕事で活躍できる職種について次の10種類を紹介します。
- 鳶
- 鉄筋工
- 土工
- 警備
- 各種オペレーター
- 大工
- 建築板金
- 解体
- 防水工
- 楊重
それぞれの仕事内容や特徴ついて分かりやすく解説します。
鳶職
鳶職とは建設現場において、高所での作業を専門とする職種です。鳶職にも足場鳶や重量鳶、上棟鳶などのさまざまなタイプがあります。
なかでも代表的な鳶が、足場鳶です。足場鳶は、他の職人が作業をするための足場を設置します。マンションや高層ビル、公共インフラなどのさまざまな工事現場で活躍できる職業で、玉掛けやとび技能士免許を取得すると給与アップも目指せます。
次の記事では鳶職について詳しく解説していますので、どうぞご覧ください。
鉄筋工
鉄筋工とは図面に従って構造物の骨組みとなる鉄筋を組む仕事です。ハッカーと呼ばれる道具を使い、結束線で鉄筋同士を固定して組み立てていきます。
鉄筋工は鉄筋を組む現場の仕事以外にも、鉄筋の配置や本数、数量などを記した施工図を作成したり、必要に応じて必要な長さに切ったり曲げたりする加工作業も担当します。複雑な施工図をもとに鉄筋を段取り良く組む必要があるため、さまざまなスキルが要求される仕事です。
土工
土工とは工事現場で次のような仕事に携わる職種です。
- 土砂の運搬
- 土地の掘削
- コンクリートの攪拌
- 地ならし
- 現場資材の運搬
土工は次に解説するオペレーターとショベルなどを使って手で作業を行う作業員にわかれます。道路や河川、トンネルなどの公共インフラを中心に活躍の幅が広い職種です。
各種オペレーター
オペレーターとは工事現場の重機を操作する人全般をさします。フォークリフトやクレーン、ブルドーザーなど重機によって必要な資格が異なる点も特徴です。また重機の規模に応じて、必要な資格が変わる場合もあります。
たとえばクレーンの場合、吊り上げ荷重5トン以上の場合は移動式クレーン運転士と呼ばれる国家資格の取得が必要です。一方で、吊り上げ荷重が1トン以上5トン未満であれば技能講習を修了するとオペレーターとして活動できるようになります。
警備
工事現場で働く警備員は、交通誘導業務に携わることが多いです。警備員の仕事にも4タイプがありますが、その中でも2号警備と呼ばれる部類に入る仕事です。
工事現場には大型トラックやさまざまな事業者の車両が出入りします。警備員の仕事は出入口付近での交通誘導を行い事故やトラブルを防ぐことです。また公共道路の工事現場では、一般の車両がスムーズに往来できるように誘導する仕事も担います。
次の記事では警備の仕事について詳しく解説しているので、参考にしてください。
大工
大工とは設計図をもとに構造物を建設する仕事です。
大工といえば一戸建ての木造住宅で、ハンマーで釘を打つ人をイメージする場合が多いのではないでしょうか。
このような大工は家屋大工と呼ばれる仕事です。
一方で工事現場でコンクリートを打設するための型枠を設置する型枠大工と呼ばれる現場仕事もあります。
また寺社仏閣などの伝統的な建物を専門に修理する大工のことを、宮大工と呼びます。
建築板金
建築板金とは、構造物の屋根や外壁、雨どいなどの建物の金属部分の加工や取り付けなどを担当する現場仕事です。
他にもダクトや排気筒、建物内の工芸品などさまざまな金属加工物を作成します。
建物の景観や優美さといった芸術的な感性が求められることもあります。
現場仕事のなかでも繊細な技術が必要な職業です。
解体屋
解体屋とは住宅や公共インフラ、倉庫、ビルなどの構造物を壊す現場の仕事です。
構造物を解体するためには、ここまでで説明した鳶や土工、オペ―レーターといったさまざまな職種が関わる必要があります。
そのため解体屋は個別の職種というよりも、解体を目的とした1つのチームもしくは企業を指すと考えたほうがいいかもしれません。
解体に企業が携わるためには、解体工事業の許可を得る必要があります。
防水工
防水工は建物の屋根や屋上、外壁などに防水処理を施し、雨水などが建物内に侵入するのを防ぐ仕事です。
地下構造物を作る際は、地下水の侵入を防ぐために防水工が活躍することもあります。
水の浸食から建物を守り、シミや変色などを防ぐために欠かせない現場仕事です。
楊重(ようじゅう)
楊重とは別名「荷揚げ」とも呼ばれます。
建築資材などを指定の場所に運搬したり、配置したりすることを専門に行う現場仕事です。
現場の職人が作業をしやすいように、適切に資材を配置するスキルや時間内に物を運搬する段取り力が求められます。
楊重については、次の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
現場仕事に向いてる人
現場仕事に向いてる人の特徴は次のとおりです。
- コミュニケーション力がある
- 危機管理能力がある
- 体力がある
それぞれについて詳しく解説します。
コミュニケーション力がある
コミュニケーション能力は、現場仕事ではとても大事なスキルの1つです。工事現場ではさまざまな職人が働いており、各職人と緊密に連携をして工事を進める必要があります。
コミュニケーションのなかでも報告や連絡、相談はとくに重要です。各方面へ素早く報・連・相を徹底すると、工事を予定通りに進めたり、事故を未然に防げたりします。現場で仕事をする者同士がそれぞれのやり方を尊重して、わからないことは先輩の職員に尋ねるように心がけることが大切です。
危機管理能力がある
工事現場で仕事をすると、高所作業や重量物の運搬、重機の移動など常に危険と隣り合わせです。
そのため安全対策をしっかりと実施したり、不備の有無をチェックをしたりする高い危機管理能力が求められます。
たとえば危機管理への取り組みの1つに、KW活動があります。KW活動とは工事現場で遭遇する危険をどう防げばよいのかを理解するための活動全般です。KW活動への積極的な取り組みが、危機管理能力を高めることにつながります。
体力がある
シニアや女性などの比較的力が弱い人が活躍できる現場仕事もあるとはいっても、屋外活動がメインであるため体力は必要です。
現場仕事には、自分で健康管理をして体調を整え、万全な状態で仕事に臨める人が向いてます。また身体を動かすことが好きな人も、現場仕事に向いてるといえるでしょう。今までデスクワークばかりしていた人や働いていなかった人は、まずは日雇いで現場仕事に参加して慣らすことをおすすめします。
現場仕事で働いてみよう
現場仕事にはさまざまな職種が関わっています。今回は代表的な現場の仕事を10種類紹介したので、参考にしてください。
弊社では警備員と楊重(荷揚げ)などの現場仕事を担当してくれる人を募集しています。報酬の日払いも可能なので、まずは現場仕事を体験したいという方でも気軽にご応募ください。