警備員は、ストレスがたまるというイメージが強い仕事です。
しかし、それは警備員に限ったことではありません。どの仕事においても、少なからずストレスはたまるもの。うまくストレスを緩和できれば、仕事に対しても前向きになれるでしょう。
ここでは、ストレスに繋がる原因や、ストレスをためない効果的な方法にスポットを当ててみました。
ぜひ参考にして、自分に合うストレス緩和法を見つけてください。
実際ストレスを感じている警備員もいる
警備員のおもな仕事は、人々の安全を守ること。自分のミスで大きな事故が起こる可能性もあります。そのため、常に緊張感を持って業務にあたらなくてはいけません。
また、気候の影響をまともに受ける屋外の仕事も多くあることから、少なからずストレスを感じている警備員もいると言ってよいでしょう。
次の項目では、警備員がストレスを感じる原因についてさらに詳しく解説しています。
警備員がストレスを感じる原因とは?
では、警備員はどのような点においてストレスを感じているのでしょうか。
ストレスを感じる原因について深掘りしました。
勤務時間が不規則である
ストレスを感じる大きな原因として、勤務時間が不規則である点でしょう。
警備員はサラリーマンのように決まった休日がなく、24時間365日の勤務が求められます。そのため、夜勤につくこともあり、勤務時間が不規則になってしまいます。結果、生活リズムが乱れ、ストレスに繋がるのでしょう。
また、年末年始やゴールデンウィーク、お盆に休めない点もストレスの原因と考えられます。長期休暇は警備員の需要が高まる時期なので、なかなかプライベートな時間が取れないこともストレスになっていくのではないでしょうか。
体力的な負担が大きい
体力的な負担が大きい点も、ストレスを感じる原因になっています。
警備員の仕事は立ちっぱなしでいることが多く、長時間同じ体勢でいるため、足や腰に負担がかかります。屋外での業務も多々あるので、雨の日はもちろん、炎天下や雪の日も仕事を続けなければいけません。
仕事が休みの日も、体力回復のため寝て終わるという人もいるようです。
常に緊張感がある労働環境
常に緊張感を持って仕事をしなければいけない労働環境も、ストレスに繋がっています。
大規模なイベントでは、大勢の人の動きをずっと監視しなければいけません。また、災害や事故といった緊急事態が起きる可能性もあります。
気が張っている状況が続くため、精神的な負担が大きくなってしまうのです。
人間関係がうまくいかない
職場の人間関係も、ストレスを感じる原因でしょう。
交通誘導警備や施設警備などでは、ドライバーや来客から思いがけないクレームや暴言にさらされるケースもあります。こちらにミスがなくても理不尽なクレームを言われることがあるので、精神的にダメージを受けてしまう人も。
上司や同僚とのコミュニケーションがうまくいかない場合も、ストレスは蓄積されていきます。
ストレスをためない効果的な方法とは?
ここでは、ストレスをためないようにする効果的な方法をいくつか紹介します。
できることから少しずつ取り組んでみてください。
睡眠をとってしっかり体調管理をする
心身をゆっくりと休ませリフレッシュするには、睡眠がいちばん。
睡眠不足は、体調不良や精神的な疲労を招きます。心身が疲れているときこそ睡眠を最優先させましょう。ぐっすり眠ることで体と脳が休まり、ストレスも緩和されていきます。
とくに、夜勤で働いている人の体調管理は、睡眠のとり方がポイント。
このサイトで紹介している夜勤の効果的な休み方を、もう一度おさらいしておきましょう。
夜勤を上手に乗りきるには、良質な睡眠をとることが何よりも大切です。
- 夜勤明けで帰宅後、そのまま夜勤が続く場合:午前中〜昼の遅めの時間まで睡眠をとり、その後は出勤まで眠たかったら寝る位にゆったり過ごす。
- 夜勤明けで翌日休み、その後の勤務が昼勤の場合(交代勤務):午前中〜3時間程度仮眠をとり、午後はゆっくり過ごす。夜は普通に眠る。翌朝太陽の光を浴びて、体内時計をリセットする。
可能なら交代で仮眠が取れる現場を選ぶと、夜勤中の眠気をかなり楽にできるのでおすすめです。
以下の記事を参考にしてください。
ゆっくりお風呂に入る
時間がないからと毎日シャワーだけで済ませている人は、ぜひゆっくりとお風呂につかってみてください。入浴することも、ストレスの緩和に繋がっています。
ストレスがたまると、体が緊張して強張ってしまい、リフレッシュできません。38~40℃のぬるめのお湯に10分ほどつかることで、リラックス効果をつかさどる副交感神経が優位になり、緊張状態を和らげてくれます。メンタルの回復に繋がるうえ、疲労も軽減します。
時間がなくても、毎日5分は湯船につかるようにするのがおすすめです。
適度に身体を動かす
適度に身体を動かすことも、ストレスを和らげるのに効果的な方法です。
運動にはストレスホルモンを減少させるほか、リフレッシュ効果やリラックス効果もあるとも言われています。
体力的・精神的負担が大きい警備員には、ストレッチや軽い運動がおすすめ。リフレッシュでき、仕事に対するモチベーションも保てるでしょう。
足腰に負担がかかる仕事なので、ふくらはぎや太ももを中心にストレッチを行うことが大切です。
以下の記事で、ストレッチの方法を詳しく紹介しています。
信頼できる上司や同僚に愚痴を聞いてもらう
愚痴を聞いてもらうことで直接問題が解決するわけではありませんが、人に聞いてもらうことですっきりすることもあります。
もし上司に怒られた場合、信頼できる同僚がいれば打ち明けてみるのもよいでしょう。「こういうときは機嫌が悪いから気にしなくても大丈夫」など、うまくスルーするためのアドバイスがもらえるかもしれません。
ドライバーなどから理不尽なクレームを言われたときは、上司に愚痴を聞いてもらうのも効果的。周りに話すことで、ストレスが軽くなることもあるでしょう。
ひとりで抱えこまず、時には仲間を頼ることも大切です。
好きなことや趣味に没頭する
好きなことや趣味があれば、それに没頭する方法もおすすめです。
甘いものを食べるのが好きなら、ちょっと豪華なスイーツを食べる。読書が好きなら、本を読む。好きなドラマやバラエティを見るなど、自分が好きなことであれば何でも構いません。
好きなことに没頭することでリフレッシュでき、ストレスも緩和されるでしょう。
お金がかかりすぎず、手軽にできることがポイントです。
自然に触れてみる
自然に触れることも、ストレス軽減に有効に作用します。「自然セラピー」と呼ばれており、注目を集めている方法です。
森の中を歩くのが効果的とされていますが、近所の公園を散歩したり、ベランダで植物を育てて鑑賞したりする方法でもOK。さらに手軽に自然を取り入れたい人は、部屋に花を飾る、自然の音を聴くだけでも大丈夫です。
自然に少し触れるだけでストレスが緩和され、リラックス効果があるとされています。
家の窓から緑が見えるのであれば、何も考えず5分ほどその緑を見つめる方法でも、ストレスは和らぐそうですよ。
休憩中はちょっとしたご褒美を
仕事の休憩時間には、ちょっとしたご褒美を自分に用意してみましょう。
疲れを癒してくれる甘いお菓子を用意してみてはいかがでしょうか。
飲み物やお菓子を摂取することは、リラックスできるだけでなく、エネルギー補給にもなります。好きな音楽に集中するのもよいですね。
休憩中こそ、自分の心をホッとさせてあげることが大切です。
注意!以下の方法は避けた方がよい
ストレス緩和には向いていない方法もあります。当てはまる人は十分気を付けてください。
お酒を飲みすぎる
ストレス解消にお酒を飲む人がいますが、飲みすぎには注意です。ほどよく飲むくらいなら構いませんが、飲みすぎはかえってメンタルを悪くしますので避けた方がよいでしょう。
また、食べ過ぎも胃腸障害などを引き起こすので、避けた方が無難です。
ずっとスマホを見続ける
ずっとスマホを見続けるのもやめた方がよいでしょう。
スマホはつい触りがちになってしまいますが、夜遅くまで見ていると睡眠の質が低下し、睡眠時間も短くなってしまいます。また、SNSやWebサイトなどで多くの情報を仕入れることで脳が疲れてしまうので、長時間のスマホ利用は避けてください。
ストレスをなるべく感じないようにするには
たとえば、ドライバーや来場者から理不尽なクレームを言われた場合は、ある程度聞き流す「スルー力」も必要だと覚えておきましょう。
こちらに原因があるクレームは適切な方法で対処すべきですが、どうしようもできないクレームはスルーすることも大切です。自分自身の心を守るためです。
仕事をする中で、理不尽に怒られたり、怒鳴られたりした経験は誰もがあるでしょう。その際、相手からのネガティブな言葉や感情を真正面から受け止めてしまうと、自分の心も深いダメージを受けてしまいます。
「怒られた原因」があるならばちゃんと向き合い、適切に対応することが必要ですが、「怒りの感情」にまで向き合う必要はありません。「この人は怒っているんだな」「何か嫌なことを言っているな」と客観的に見るようにして受け流す力を持つことも、ストレス予防に重要なのです。必要以上に気にしないようにしましょう。
そして、一日のなかで安心できる時間、ホッとする時間を少しでも取るようにしてください。
その時間のなかで、気分が前向きになったりリフレッシュできたりするので、ホッとできる時間を意識的につくるだけでもストレス予防に繋がります。
クレームの対処法については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
まとめ
警備員は、ストレスがたまりやすい職業というイメージを強く持たれています。
しかし、自分に合ったストレス緩和方法を見つけることで、うまくストレスを解消しながら仕事にあたることが可能です。ゆっくり休息をとったり、お風呂につかったりなどさまざまな方法があるので、取り入れやすそうな方法があればぜひチャレンジしてください。
また、ストレスがたまらない警備会社を自分で見極めることも、同様に大切だと言えます。
少しでも興味があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。